飲食店の店長会議では、毎月こう言われます。
「売上が落ちている。どう改善する?」
そして、店長が答える。
「声掛けを増やします」
「ホールのスピードを上げます」
――でも、なぜ売上が落ちたのか?
この問いに 答えられない店長が多すぎる。
なぜなら、
✅ 数字だけを見ているから。
そしてもっと危険なのは、
✅ 数字を「現象」だと思ってしまうこと。
数字は現象ではない。
数字は結果でしかない。
数字を追っても、再現性は生まれない。
現象を理解すれば、改善は “永続する”。
■ 数字は「過去の通知表」
現象は「未来の改善ポイント」
例)
売上 -10%
↓
客数が減っている?
違う。
客数が減る のではなく、
- 予約電話に出られなかった
- 着席までの待ち時間が長かった
- 常連が別の店へ流れた
という「現象」が起きた結果、
客数が数字として出る。
数字は 現象を翻訳した後の姿 にすぎない。
✅ 解くべきは、数字ではなく現象。
◆ 悪い改善の例
「売上が落ちたから声掛け増やす」
◆ 良い改善の例
「ハンドリング不足で案内が遅れ、入店機会を逃した。
→ 迎客専任を設置する」
違いは、
- 抽象(感覚)で動くのか
- 具体(現象)を改善するのか
■ 売上に影響する「現象」の一覧
✅ 入口の現象(入店率)
- 入店しづらい雰囲気
- 予約電話に出れない
- ウェイティングが長い
✅ ホールの現象(回転率)
- 席に案内するまで時間がかかる
- 会計が遅くテーブルが空かない
- 片付け遅延で着席が伸びる
✅ 案内後の現象(客単価・追加注文)
- おすすめ提案がない
- デザートや飲料が通っていない
- 焼き方説明がない
✅ 退店後の現象(再来店)
- 名前を呼んでいない
- 次回来店理由を作っていない
- 連絡先(LINE/予約導線)がない
このひとつひとつが売上に直結する。
数字は「現象の結果」。
現象を変えれば、数字は勝手に変わる。
■ 現象理解のやり方(フレームワーク)
数字を見るな
↓
現象を見る
↓
原因を突き止める
↓
改善策を一つだけ実行
✅ STEP1:数字を捨てる(目的ではない)
売上|客数|客単価
→ 見るだけで終わる。
✅ STEP2:現象を記録する
例)
18:30〜19:30、入店5組断り
→ 迎客不在が原因
✅ STEP3:行動に落とす
改善案は、行動で書く。数字では書かない。
✖「声掛け強化」
◎「迎客専任を配置し、案内までの時間を30秒以内にする」
■ 1つ改善すれば、数字は勝手に上がる
改善案が10個ある店は、何も改善していないのと同じ。
1個を決めて、やりきる店が勝つ。
✅ 「改善数」ではなく「改善の深さ」
■ 店長は「現象ハンター」になれ
現象は、現場でしかわからない。
- お客様の表情
- 席の空き方
- 注文の間
- 提案時の反応
店長は現場に立つな、現場を観察しろ。
■ 現象理解ができる店長の口癖
「なぜ?」
売上が落ちた→なぜ?
提案が通らない→なぜ?
回転が悪い→なぜ?
“なぜ?” を掘る店は成長する。
“なんとなく”で動く店は沈む。
■ 現象理解が店を救う18の質問
- 今日、入店を断った数は?
- なぜ断った?
- 席が空いていたのに案内できなかった理由は?
- 会計が詰まった時間帯は?
- 追加提案が止まった時間は?
- お客様はどんな表情だったか?
- ピーク時のボトルネックはどこ?
- 焼き方説明のタイミングは適切だった?
- 名前を呼べたか?
- 次回来店の理由は作れたか?
「答えられない=改善できない」
■ 数字で店を動かす店は “疲弊する”
数字を追う → 動けない → 焦る
数字を追う → 動けない → 叱責
ループ地獄。
■ 現象で店を動かす店は “成長する”
現象を見る → 改善する → 結果が出る
現象を見る → 改善する → 結果が続く
再現性が生まれる。
■ 結論
数字を見るな。現象を見ろ。
現象を変えれば、売上は勝手に変わる。

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